豊田小学校のとげなし栗

豊田小学校のとげなし栗の木
豊田小学校の敷地内に栗の木が1本あります。
実は、これが普段なかなか見る機会のない珍しい「とげなし栗」です。下の写真を見るとよくわかりますが、普通の栗の殻斗【かくと】(実を包む皮)にある「いが」がとても短くて、長さがほとんどありません。イメージとしては子どもの坊主頭のようです。
中山町がこの「とげなし栗」の由来地だということで、中山町立歴史民俗資料館に調べていただきましたので、以下に紹介します。
中山町長崎の「トゲなし栗」
- 明治30年頃 中山町長崎の安藤重吉氏が須川べりの藪の中で発見。屋敷内に移植。
- 大正10年頃 東京帝国大学教授(植物学)の三好学氏が調査のため来県。
- 昭和2年頃 山形県農業試験場の技師が調査に来町。
新聞に紹介され、各方面から苗木の注文や種の問合せが殺到。
岡山県和気わけ町、埼玉県安行あんぎょうの苗木屋へ穂木を送る。
アメリカにも輸出。現在、各地の苗木業者が「とげなし栗」の名称で販売している。
中山町内においては、安藤さんから接木を譲りうけた金沢の鈴木平八家(現当主:敏彰氏)から更に接木を譲りうけた小関昭栄氏(元教育委員、梅ヶ枝町)により町内各施設等に移植された。
(歴史民俗資料館、長崎小学校、豊田小学校etc)
とげなし栗についての文献資料 (PDFファイル: 235.3KB)
資料提供:中山町立歴史民俗資料館
平成26年度は、2年ぶりに大きな実をつけました。昇降口ホールに展示し、子ども達にも紹介しました。

殻斗の様子

割れて実が出ています

ほとんど「いが」がありません

26年度もたくさんとれました
更新日:2023年09月01日