国指定重要文化財 旧柏倉家住宅 (九左衛門家)

近世の上質な農家建築
旧柏倉家住宅は近世の上層農家の形式を継承した大規模住宅です。
建物約360坪、敷地は約2,300坪と広大な屋敷に庭園を築き、主屋のほかに4つの蔵(仏蔵・内蔵・前蔵・北蔵)と長屋門や籾堂などの建物が立ち並びます。
現在の主屋は前身の建物が天明3年(1783年)に建てられ、明治31年(1898年)に大改修を経た姿です。近代の発展を語る主屋の座敷や銘木による精緻な内装や、水運盛な頃に北前船で運ばれてきたと伝えられる京仏壇が据えられた荘厳な仏蔵、春慶塗で華やかに彩る前蔵の上質な蔵座敷など、見ごたえのある建築技術や高度な意匠が特徴です。
これらの価値が令和元年に山形県村山地方における屋敷構えを特徴とした『明治期の南東北における上質な農家建築』として高く評価され、国指定の重要文化財となりました。
評価
- 令和元(2019)年 国指定重要文化財(建造物)
- 平成31(2019)年 日本農業遺産『歴史と伝統がつなぐ山形の最上紅花~日本で唯一、世界でも稀有な紅花生産・染色用加工システム~』 認定団体・認定地域
- 平成30(2018)年 日本遺産『山寺と紅花』構成文化財

茅葺屋根と土間

上座敷と庭園
豪農・柏倉九左衛門家と黒塀のまちなみ
当主は代々「九左衛門」と名乗り、10家以上の分家を創設しました。村山地方を代表する農家・地主であり、自作農も手掛けたほか、江戸時代には同地方において最多級の紅花生産者でもありました。明治時代以降は銀行経営にも携わり、その後は地域の経済発展や社会貢献に尽力しました。
周辺には現在でも分家の屋敷群が建ち並び、各家の敷地を囲む黒塀がひとつのまちなみを形成しています。また、旧柏倉家住宅の背後には、三嶋山と呼ばれる豊かな里山があります。そこから湧き出る清水は敷地内を巡り、門前の畑まで連綿と流れ続いています。ここでは、自然と一体化した豊かな里山の生活の一端を感じ取ることができます。
開館情報

公式ホームページ
開館日
令和元年(2020年)7月より一般公開を開始し、令和3年(2021年)より開館日を下記のとおり変更しました。
- 開館日 :土曜日・日曜日・祝日
- 開館時間 :午前10時から午後4時まで(最終入場午後3時30分)
- 休館日 :月曜日~金曜日(祝日を除く)、冬季(12月~2月)
入館料
大人500円 、中学生以下 無料
駐車場
15台(無料)
所在地
- 住所 山形県東村山郡中山町大字岡8番地
- 電話 023-687-1778
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- 開館中も施設スタッフが施設内を巡回し、消毒・清掃を行います
- 空気の入れ替えのため、定期的に窓等を開け換気を行います
- マスク着用、手指のアルコール消毒の協力をお願いしています
お問い合わせ先
中山町教育委員会教育課生涯学習グループ(文化財担当)
中山町立歴史民俗資料館内 電話番号 023-662-2175
この記事に関するお問い合わせ先
〒990-0401 山形県東村山郡中山町大字長崎6005番地
電話番号:023-662-2175
ファックス:023-616-6875
更新日:2023年09月01日