○中山町職員のハラスメント防止等に関する要綱
令和6年2月14日
訓令第1号
(趣旨)
第1条 この訓令は、職員が個人の尊厳及び人権を尊重し、能力を十分に発揮できる良好な職場環境を確立するため、職場におけるハラスメントの防止及び排除のための措置並びにハラスメントに起因する問題が生じた場合に適切に対応するための措置に関し、必要な事項を定めるものとする。
(1) 職員 次のいずれかに該当する者をいう。
イ 地方公務員法第3条第2項に規定する一般職の職員
ロ 地方公務員法第3条第3項に規定する特別職の職員
ハ 地方公務員法第22条の2第1項に規定する会計年度任用職員
ニ 地方公務員法第22条の4第3項に規定する定年前再任用短時間勤務職員
(2) 職場 職員が職務を遂行する場所をいい、出張先その他職員が通常執務をする場所以外の場所及び親睦会の宴席その他実質的に職場の延長線上にあるものを含むものとする。
(3) ハラスメント パワー・ハラスメント、セクシュアル・ハラスメント、妊娠、出産、育児又は介護に関するハラスメント及びその他のハラスメントの総称をいう。
(4) パワー・ハラスメント 職務に関する優越的な関係を背景として行われる、業務上必要かつ相当な範囲を超える言動であって、職員に精神的若しくは身体的な苦痛を与え、職員の人格若しくは尊厳を害し、又は職員の勤務環境を害する言動をいう。
(5) セクシュアル・ハラスメント 他の者を不快にさせる職場における性的な言動及び職員が他の職員を不快にさせる職場外における性的な言動(同性に対するもの並びに性的指向及び性自認に関する偏見に基づくものを含む。)をいう。
(6) 妊娠、出産、育児又は介護に関するハラスメント 妊娠、出産、育児又は介護を理由に職員の勤務環境を害する言動又は妊娠、出産、育児若しくは介護に関する制度の利用に関し、当該職員の勤務環境を害する言動をいう。
(7) その他のハラスメント 前3号に掲げるもの以外の職員の人格若しくは尊厳を害し、職員に精神的若しくは身体的な苦痛を与え、又は職員に不利益若しく勤務意欲の低下をもたらす言動をいう。
(任命権者の責務)
第3条 任命権者は、職員がその能力を十分に発揮できるような職場環境を確保するため、ハラスメントの防止及び排除に関し必要な措置を講ずるとともに、ハラスメントに起因する問題が生じた場合においては、必要な措置を迅速かつ適切に実施しなければならない。
2 任命権者は、ハラスメントに対する相談等の申出をしたこと、相談等に係る調査への協力その他ハラスメントに対する職員の対応に起因して当該職員が職場において不利益を受けることがないようにしなければならない。
(管理監督者の責務)
第4条 所属長その他職員を管理監督する立場にある職員は、職場内でのハラスメントの防止及び排除のため、以下に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 良好な勤務環境を確保するため、日常の業務における指導等を通じ、ハラスメントの防止及び排除に努めること。
(2) 所属職員の言動に留意し、ハラスメント又はこれを誘発する行動があった場合は、注意を喚起すること。
(3) 所属職員からハラスメントに関する相談及び申出(以下「相談等」という。)があった場合は、直ちにこれに対応するとともに、必要に応じて第7条に掲げる相談窓口(以下「窓口」という。)と連絡調整を行うこと。
(4) ハラスメントに関する相談、調査協力その他ハラスメントに対する職員の対応に起因して、当該職員が職場において不当に不利益を受けることがないように配慮すること。
(職員の責務)
第5条 職員は、ハラスメントをしてはならない。
2 職員は、ハラスメントが個人の尊厳を不当に傷つけ、労働意欲の低下及び勤務環境を害することを自覚するとともに、職員の人権を尊重しなければならない。
3 職員は、職場でハラスメントが発生した場合に、その相談等に係る調査等に協力しなければならない。
(研修等)
第6条 任命権者は、ハラスメントの防止及び排除のため、職員に対し研修等を通じて意識の啓発及び知識の向上を図り、その他必要な措置を講ずるものとする。
(相談窓口の設置)
第7条 ハラスメントに関する相談等に対応するため、窓口を総務広報課に設置する。
2 窓口の担当職員は複数名で構成するほか、相談等を行う職員の意向により適切に対応する。
3 窓口においては、ハラスメントの直接の被害者だけでなく、他の職員により相談等が寄せられた場合においてもこれに対応するものとする。
4 窓口においては、職員以外の者からの言動で、当該言動を受ける職員の属する業務の範囲や程度を明らかに超える要求に関する相談等が寄せられた場合においてもこれに対応するものとする。
5 窓口の職員は、ハラスメントが生じている場合のみならず、ハラスメントを事前に防止する観点からその発生のおそれのある場合又はハラスメントに該当するか判断が難しい場合についても、相談等を受け付けるものとする。
6 職員は、相談窓口での相談等のほか、山形県公平委員会に対してもハラスメントに関する苦情相談を行うことができる。
(相談等の処理)
第8条 窓口は、相談等に対応した時は、関係者の氏名及びその言動等の事実をできるだけ詳細に聞き取り、その内容を相談整理簿(別記様式)によりその内容を記録し、その結果を総務広報課長に報告するものとする。
2 総務広報課長は、関係する所属長等と適宜連携を図りながら、相談等に係る問題の事実確認、当事者に対する助言等により相談等に係る問題を迅速かつ適切に解決するよう努めなければならない。
3 任命権者は、調査の結果、職場におけるハラスメントが生じていた事実が確認できた場合は関係者の意向を確認した上で、配置転換等を含め、速やかに職場環境改善のための措置を図るよう努めなければならない。
(対応措置)
第9条 任命権者は、公平な調査によりハラスメントの事実が確認され、その行為の様態が全体の奉仕者たるにふさわしくない非行又は信用失墜行為に該当すると判断した場合は、地方公務員法第29条第1項の規定及び中山町職員の懲戒処分の基準等に関する規程(昭和51年訓令第2号)に基づく懲戒処分により、処分をすることができる。
2 任命権者は、ハラスメントが生じたときは、適切な再発防止策を講じなければならない。
3 総務広報課長は、相談の事案に関し、具体的にとった措置について、被害者及び相談者に説明するものとする。
(プライバシーの保護)
第10条 ハラスメントに関する相談等の処理に係る職員は、関係者のプライバシーを保護し、業務上知り得た秘密を漏らしてはならない。
(雑則)
第11条 この訓令に定めるもののほか必要な事項は町長が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この訓令は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 地方公務員法の一部を改正する法律(令和3年法律第63号)附則第9条第2項に規定する暫定再任用職員は、同法による改正後の地方公務員法第22条の4第3項に規定する定年前再任用短時間勤務職員とみなして、この訓令の規定を適用する。